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勝ちが遠い凱旋門賞

2020年10月4日(日)、日本では久しぶりのGⅠ開催で盛り上がった夜、フランスのパリロンシャン競馬場では、芝の世界一を争う戦いが繰り広げられていた。日本馬はまだ優勝経験のない「凱旋門賞(G1)」。

日本からは秋華賞馬ディアドラと、日本騎手くらぶ会長、武豊騎手が参加予定であった。しかし、オブライエン厩舎所属場から、禁止薬物の陽性反応が出たことから、武豊騎手騎乗予定の「ジャパン」は出走取り消しとなった。

 

レーススタート後、日本馬ディアドラは、出遅れて最後方からの競馬となった。それでも、スペンサー騎手の腕により、最内を確保すると、かかることもなくレースは直線コースへと入っていった。前が空き、ここから伸びるか!?と期待されたが、不良馬場に脚をとられ、8着に終わった。

 

日本馬の最高成績は2着。エルコンドルパサーナカヤマフェスタオルフェーヴル(2回)と、あと一歩のところで涙を飲んでいる。

 

日本馬が近年、上位にすら食い込めない理由として、馬場の違いが騒がれている。日本の競馬場は、芝が短く、脚をとられないことから、高速決着になることが多い。一方、海外の競馬場は、芝が長く、スピードはもちろん、パワーや勝負根性が求められてくる。2017年天皇賞・春では、キタサンブラックが3分12秒5という、ものすごいレコードをたたき出して勝利した。しかし、その後の宝塚記念では、高速決着からの疲れがあったのか、9着に終わった。そして、日本競馬最高賞金レース「ジャパンカップ」は、昔こそ世界各国から強豪馬が参戦していたが、遠征しても馬への衝撃が多く、懸念する競馬関係者が多かった。そのため、最近では日本馬だけのレースとなることも珍しくない。

そうしたことから、数年前から、日本の競馬場の芝も少し長めに整えるなど、馬に配慮した取り組みがなされているが、海外の競馬場とは、大きく異なる点が多い。

ここ数年低迷している日本競馬界に、世界で戦えるほどのスターホースは誕生するのか、ここが正念場とも言える。